北海道 釧路から網走へ のんびり気ままな一人旅
北海道 釧路から網走へ のんびり気ままな一人旅
北海道、そこには何かがある、気がする。
これまでにアメリカ横断や欧州巡りをレンタルしたモーターホームで旅してみたが、やっぱり北海道は“何か”が違う。
カミさんのおなかが大きいときに知人から譲ってもらい、九州の実家に帰るとき、取材で四国に出かけるとき、遊びで東北をまわったときと、つねに寄り添っていてくれたのが、ハイマーS660だった。
うちの子供ももう20歳。いいかげんご老体になった’88年式ハイマーだが、相変わらず走る、
曲がる、止まるはまったく問題ない。ほったらかし具合満載なヤレた外観からはまるで想像ができない、コンフォータブルな室内は不変だ。
リヤベッド下トランクにはテーブルやイスなどが収められ、キッチン周辺には調理道具類も完備。寝具だって何1つこれまでと変わらない姿で、たくさんの思い出とともに釧路空港近くの住宅街でボクを待っている。
去年の同じころ( ’16年8月号)、釧路から日勝峠を通り苫小牧から襟裳岬、十勝平野を抜け釧路、納沙布岬、北上して知床峠を通り網走手前でタイムアップして南下した旅の内容をお届けした。ひたすら海岸線を走ったツアーだった。
だから今年は、昨年南下した交差点に戻り網走に到着。サロマ湖、旭川、札幌、洞爺湖へ。室蘭を通り釧路に戻るツアーを実行することにした。
洞爺湖畔の曙公園のキャンプ場は早い者順(予約不可)。キャンピングカー1泊1200円。ごみ処理可能なのがありがたい。湖畔の絶景極上サイト。
長いこと乗ってきたので、経年でどのあたりにメンテナンスが必要かも理解している。だからコーキング剤とか電動ドリルとか、もろもろをかばんに詰め込んで羽田から飛び立つ。と、アッという間に北海道へ。保管場所を変える際は3泊かけてのんびり行ったのになぁ、と感慨もひとしお。
1年ぶりに対面したハイマーは、日常のメンテナンスがしっかり行なわれていて、エンジンはあっさり始動。昨年トラブったタイヤを見てみると、ちょっと劣化が進んでいたものの、まだ大丈夫そうだ。どうせならスタッドレスを履きたいので、店頭に新モデルが並ぶまでタイヤ交換は見送りだ。
ユルユルと走りだし、50㎞、100㎞と距離を重ねると、どんどん調子が戻ってくる。これもいつもの感じ、自分の体がいかにハイマーに慣れ切っているのかを実感。
北海道は土地的な起伏が少なく、走っている感じは欧州のよう。なのでこの巨体にわずか2.3ℓガソリンエンジンでも過不足なし。ゴーストップもなく、食材を買うために出向いた網走にノントラブルで到着。
食べ切れない海の幸が出る民宿があると聞きつけ、今日はそこへ泊まろうと画策するも、満室だったのが唯一のトラブルだろうか。
昨年、ハイマーにとって一番つらい峠越えかもと思った知床峠、半島、羅臼岳などが一望できる絶景。端から端まで望めることは、かなりまれらしい。
位置する場所が北見の入り口なので、土産物コーナーがハッカでいっぱい。熊油、馬油、ラーメンなど、ある意味地域色豊かで楽しい。
750円の入場料を払い、いざマイナス2度Cの世界へ。そこにあったのは、今シーズン採れたばかりの本物の流氷、しかも触れるのだ
近隣に網走監獄、北方民族博物館などがあり、相当量の観光バスなどがやってくる。プロジェクションマッピングのシアターも大迫力だった。